PR

100以上のトンネルを抜けて。秘境駅をゆく飯田線、天竜川ぞいの午前

ひとり旅
oppo_2

浦川駅。木造の駅舎に「JR東海 浦川駅」の看板がかかる、静かな朝だった。ホームに出ると、ちょうど2両編成の列車が滑り込んでくる。車内は空いていて、窓際の席に腰を下ろすと、今日はここから天竜峡まで、山あいをぬう長い道のりが始まる。

秘境駅が連なる、日本有数の路線

この列車には車掌さんが乗っていて、駅に着くたびにきっぷの発行や回収をしてくれる。ワンマン運転が主流になった今、こうした昔ながらの光景に出会えるのも、この路線ならではだ。

浦川から水窪、平岡、そして天竜峡へ。この区間は、「秘境駅」ランキングで毎年上位に入る駅がいくつも連なることで知られている。中でも小和田駅は、周りに人家もほとんど無いような山中にありながら、全国的な知名度を誇る一駅だ。

途中下車するなら

  • 小和田駅:実はこの駅、天皇陛下の皇后陛下(雅子さま)の旧姓と同じ読み方であることから、**「恋成就駅」**という愛称で親しまれている。ホームには手作りの駅名標や、願掛けの跡も残っていて、秘境駅としてだけでなく”パワースポット”としても訪れる人がいる
  • 田本駅:崖に張り付くように作られたホームが特徴的な、こちらも秘境駅ファンの間で知られる一駅。列車の中からでも、その独特な立地が窓越しに伝わってくる
  • 天竜峡駅:赤い屋根とステンドグラスが印象的な、洋風の駅舎。天竜川下りの拠点としても知られ、旅の終着点にふさわしい佇まい

100以上のトンネル、天竜川ぞいの車窓

天竜峡に着くまでに、この路線は100以上のトンネルを抜けていく。山と川に挟まれた地形を縫うように敷かれた線路だからこその数字だ。トンネルを抜けるたびに、天竜川の流れが見えたり隠れたりを繰り返し、車窓は飽きることがない。

耳をすませば、そこは山あいの中

トンネルに入るたびに反響する走行音、駅に着くたびの車掌さんとのやり取り、そして再び走り出すときの静かな加速。都会の電車とはまるで違う、山あいの路線ならではのリズムが続く。

聴きどころ

  • 駅に停車するたび:車掌さんの気配、ドアが開閉する音
  • トンネル区間:音がこもって反響する、独特の響き
  • 天竜峡が近づく頃:トンネルの合間に聞こえる、川の気配

浦川から天竜峡まで、秘境駅と100以上のトンネルをたどる旅。目を閉じれば、そこはもう、天竜川ぞいの山の中だ。

今日のUto Utoは、こちらからどうぞ。

コメント