往復するだけで倍以上モトが取れる!びわこ京阪奈線フリーきっぷ

ひとり旅

滋賀県内のローカル私鉄 近江鉄道と信楽高原鉄道乗り放題きっぷ

滋賀県の米原から貴生川、高宮から多賀大社前、八日市から近江八幡を結ぶ近江鉄道と、貴生川から信楽を結ぶ信楽高原鉄道の2社が一日乗り放題となるフリーきっぷを使ってみました。

びわこ京阪奈線フリーきっぷとは

もともとは信楽高原鉄道の信楽駅をさらに超えて学研都市線の京田辺までを結ぶ構想があったのですが、信楽よりも西は頓挫してしまい今に至ります。
その夢を追いかける意味もあっての名称がついたフリーきっぷになっています。

値段は2022年12月時点で1,050円、利用できるのは土休日のみとなっています。
ちなみに米原から貴生川まで移動するだけで1,050円、信楽高原鉄道を片道全線乗ると470円ですから、かなりコストパフォーマンスの良いきっぷとなります。

フリーきっぷ表面

フリーきっぷ裏面

起点となる米原までは青空フリーパスを活用

青空フリーパスとは

豊橋方面からですと起点となる米原までは青空フリーパスが効果的で、組み合わせるとより最強になります。こちらも土休日のみ発売で値段は2,620円。
豊橋から米原まで片道で2,640円ですから、こちらもコストパフォーマンスが高いきっぷです。
もちろん時期によっては青春18きっぷという最強武器が活用されることもあります。

青空フリーパス

青春18きっぷ

近江鉄道

米原→多賀大社前

米原から出る列車は30分、時間帯によっては1時間に1本と非常に少なく、2両編成の電車もそれほど混雑することもなく走り出します。
彦根に出るにもJRならば1駅5分190円に対して、3駅11分310円と割高になります。
これは佐和山城の下を通る山越え区間がある鳥居本経由というのが影響しています。
彦根が実質の起点駅となっているためか、この駅で5分以上停車する列車も多いです。
しばらくJR東海道本線と並走しながら彦根口の手前でようやく離れていき、高宮駅では扇形に開いたホームの左側に停まっている区間運転の列車と接続をとります。
正月三が日は多賀大社への初詣列車が彦根方面から直通運転できる作りになっています。

単行のワンマン電車に1分の接続で乗り換えると途中に工場地帯のスクリーン駅を通ってひたすら南東方向に走り、多賀大社前に着きます。

多賀大社前駅

多賀大社前駅から多賀大社までは徒歩で10分ほど。参道は正月三が日になると車両通行止めとなって出店が出る賑わいとなります。乗ってきた人の大半がそちらへと歩いていきます。

多賀大社前→ひこね芹川

参拝の時間が取れなかったのでそのまま折り返します。
折り返し列車が高宮に着くと、八日市方面は30分近く待つので反対側のホームに移って彦根の手前にあるひこね芹川まで往復します。やってきたのは伊藤園のラッピング列車で濃い緑と明るい緑で商品名が分かるカラーリングです。
ひこね芹川駅は片面だけの無人駅でトイレの設備もありません。
すぐ前が東海道本線の線路で、時々列車が轟音を立てて一気に走り抜けていきました。

ひこね芹川→八日市

彦根方面からの貴生川行き2両編成に乗車します。
すぐに東海道新幹線の高架橋が南側に並走する形になり、景観を邪魔してきます。この展開は愛知川を渡って五箇荘駅を過ぎるまで続きます。新幹線から見ているとたまに近江鉄道の電車を追い抜いたりしていく場面がありますが、逆側からですとベッタリと並走する感じで新幹線を見ようとすると首が痛くなります。
そんな田園地帯を抜けていくと八日市に到着します。

八日市⇔近江八幡

八日市から近江八幡の間も2両編成の電車が走っています。
中には直通で彦根方面に向かう列車もあるようで、数少ないターミナル駅となっています。
駅舎には近江鉄道ミュージアム(鉄道利用者は入館無料)があり、歴史を知ることができます。
八日市を出るとすぐに本線と分かれてゆっくりとカーブをしていくと新八日市駅。新が付きますが駅舎はとても古く100年の歴史があります。
途中右側(北側)に山から岩が露出したところに建つ神社が見えてきますが、通称太郎坊宮と呼ばれる阿賀神社で、太郎坊宮前という駅があります。
近江八幡駅はJR東海道本線の端っこにポツンと停まり、駅を出るとすぐに急カーブして離れていくので、ちょこっと間借りしている感じがあります。

八日市→水口城南

再び本線に戻り貴生川方面へ進んでいきます。
先ほど米原方面に走っていたおーいお茶ラッピング車が戻ってきました。
昼時ということもあり多少学生も乗るなど混雑してきますが、日野でほとんど下車してしまい静かになります。
日野の駅舎には喫茶店がありますが、この日は貸切でアコースティックライブをやっていました。
次の水口松尾までが再び山越えで距離も4.9kmと長く、途中には徐行区間もあるなど8分かかります。
単線のレールが枯れはてた草とともに遠くに過ぎ去っていくのを眺めながら甲賀市水口町に入ってきました。
水口松尾、水口、水口石橋、水口城南と水口を冠する駅が4連続します。この区間は駅間がだいぶ短くなりました。
終点1つ前の水口城南で下車します。

谷野食堂でスヤキをいただく

水口城址を見ながら歩いていくと7~8分ほどで谷野食堂が見えてきます。
店のところに「スヤキ」のノボリが立っているのですぐ分かります。
数人いるお客さんは皆さんスヤキを食べている様子。自分もスヤキ(並)とチキンライスのセット(950円)を注文。
土曜日の13時を回った頃なので、テレビでは吉本新喜劇をやっています。
いかにも大衆食堂らしい雰囲気の中、出てきたスヤキ。お店が製麺所の隣にあるので、スヤキ用の麺も作っているとのこと。麺をネギやモヤシと炒めただけのシンプルなもので、そのまま食べると麺の味がして、ウスターソースとコショウや七味唐辛子等で自分で味付けをしながら調整していきます。
スヤキ並単品で400円ですから、学生向けに作られた商品というのもうなづけます。

水口駅まで東海道水口宿を歩く

40分近く時間があったので、水口石橋駅まで歩いてみました。
東海道の水口宿のあった場所なので、ゆかりのある石橋を渡ったりすると水口石橋駅。
まだ余裕がありそうだと水口駅まで歩いてみたら、出口が東側にしかないことに気づき慌てて引き返したりして結構ヒヤヒヤでした。水口駅も駅舎は立派ですが無人駅です。

水口→貴生川

いかにも西武の車両だなぁという感じの2両編成に乗車して貴生川へと向かいます。
草津線と合流して貴生川駅の北側に到着。ここはJRと信楽高原鉄道が同居する駅です。

信楽高原鉄道

信楽高原鉄道の車両

ほどなく信楽高原鉄道ホームに1両の折り返し信楽行きがやってきました。
いわゆるSHINOBI-TRAINと呼ばれるもので、このあたりは甲賀ということで甲賀流忍者にまつわるラッピング列車を走らせています。

貴生川⇔信楽

貴生川を出ると次の紫香楽宮跡駅まで9.6km15分ほどひたすら上り坂を進んでいきます。
途中の勾配は1000分の33という急なもので、レールバスのエンジンも唸りを上げています。
紫香楽宮跡からは短距離区間で雲井、勅旨、玉桂寺前、信楽と進んでいきます。
終点信楽駅ではタヌキの置物が沢山並べられており、信楽焼の町を象徴しています。
折り返しは6分ほどと短く、精算に時間がかかる(恐らくICカードでそのまま乗車したと推測)こともありそのまま列車に乗り込みました。

おすすめ・草津線・関西本線経由で米原混雑を避ける

貴生川に着いてからは、草津線、東海道本線経由で草津から帰るよりも、草津線、関西本線経由で帰るのをオススメします。
ただ列車の接続が悪い時間帯もあるので、時刻表とにらめっこする必要がありますが、うまく使えば所要時間も短く、値段も安く移動できます。

貴生川→柘植→亀山

草津線は草津から貴生川あたりまでが混雑していますが、柘植に向かうほどどんどん空いてくるので着席できる可能性は極めて高いです。
列車も113系が使われている場合があり、昔の東海道本線を走っていた頃を思い出させてくれます。
柘植からは1分の接続で隣のホームに停車している関西本線亀山行きに接続。こちらはキハ120系の2両なのですが何とか着席できる感じです。
ディーゼルカーですけど、走りはそれほど遅く感じないので、亀山まで25分ほどいい気分転換になります。
貴生川から亀山まで680円払いますが、亀山から先は青空フリーパスの有効範囲になります。

亀山→名古屋

この時は16:23発の快速名古屋行きに接続をしていました。
電車が4両編成ということで、始発の亀山からであればまず着席できます。
途中の四日市まで各駅停車ですが、あとは桑名・名古屋しか停まらないので1時間少々で名古屋に着きます。
亀山ではだいたい2両の停車位置に並んでいますが、線路のところの4両停車位置を把握しながら待っていれば先頭で列車に入れる可能性も高いです。

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