4月末から9月末までの運転予定が公開・予約も受付中
子供たちに大人気のきかんしゃトーマス号。
乗るためには予約購入が必須で、オプションもたくさんあります。
ツアーによっては、片道がバルジー仕立てのバスというのもありますし、出発駅の新金谷駅と到着駅の千頭駅ではそれぞれトーマスフェアを開催して、それが込み込みになっていたりします。
このページでは、片道トーマス号に乗って、新金谷駅のトーマスフェアに参加し、さらに南アルプスアプトラインを満喫しながら帰りはEL急行でノスタルジックな雰囲気(2022年度はSL急行運転無し)を味わうルートを実体験をもとに紹介させていただきます。
トーマス号に乗るには?その予約方法
スケジュールはこちら!※詳細は大井川鐵道のホームページを確認!
トーマス号の運転日は、
4月29日から9月25日の金曜から月曜
となります。GW,夏休みやシルバーウィークでは連続運転ですが、詳細については、公式のページをチェックしてみてください。
ローソンチケットにて予約購入
チケットについては、ローソンチケットでの購入となります。
既に販売は始まっており、いい日程はどんどん埋まっています。
おススメは土日祝日を外すことですが、2021年6月21日(月)に乗車した際は満席になりました。
大井川鐵道のホームページで「2日前からの直前電話予約」
行きたい日が満席になっている時は、最後の手段として2日前からの直前電話予約というものがあります。
これは、旅行会社のツアーや一般客でキャンセルが出たものを売り出すもので、全くない場合もありますが、問い合わせしてみるのも良いでしょう。
専用のダイヤルになっていますので、その点はご注意ください。
おすすめルート① 新金谷駅には9時半までに
ここからの内容は2021年6月21日(月)の利用した時の状況です。
それですので土休日と比べると混雑状況は緩めと考えられますので、土休日に利用される場合はより余裕をもった行動をしていただければと思います。
新金谷駅には有料駐車場エリアがあります。
車でこられる方は、新金谷駅前のプラザロコ(SLセンター)に係員の方が立っているのでその案内に従って駐車をしてください。駐車料金は一日1000円となります。
乗車した6月21日(月)は10時でもまだ余裕で駐車できましたけど、撮影やグッズ購入に来られる方もいますので夏休みや土休日は早めのほうが良いかもしれません。
GoogleMapを貼っておきますが、転車台に至るまでのところが駐車スペースとして使われる感じになります。
金谷駅から電車で向かう場合 ★本数に注意!
トーマス号については、大井川鐵道が発行するフリーきっぷ類が使えず、全て新金谷駅~千頭駅間の乗車券・特急料金込みの値段(大人3,050円、子供1,530円、小学生未満の座席不要に限り無料)が必要になります。
金谷から向かう場合は、金谷~新金谷間の乗車券150円が必要です。
JRからの乗り換えはすぐ隣(徒歩1分)になります。時間に余裕があれば金谷駅でもチケットの引き換えを行っています。
なお電車の本数は少ないので、金谷駅8:59発、もしくは10:18発となります。
プラザロコ内でローソンチケットは座席指定のされた乗車券に引き換えを忘れずに!
トーマス号は全車指定席の列車になりますので、座席がまだ指定されていないローソンチケットはそのままでは乗車することができません。必ず金谷駅か千頭駅、もしくは新金谷駅のプラザロコの中で座席の指定された乗車券に引き換えをすることを忘れずにご乗車ください。
この時に帰りのSLやELに乗車予定であれば、そちらの指定券購入もできます。
帰りが金谷駅まで乗車する場合、乗車券は別途千頭駅で購入し、こちらでは指定券のみ買うことになります。
【おすすめ】500円の入場料を払って整備工場の見学などしてみよう!
SLの転車台があるところまでが無料エリアですが、その先は有料エリアとなります。
入場には小学生以上500円が必要になります。缶バッジが1つ付くので、3種類の中から1つ選んでね!
入場できるのはトーマス号運転日の9:00~11:30と13:00~16:30までです。
運良く団体のお客様がいるときには職員の方が案内されていることがあるので、普段じゃ聴けないような話をしてくれるかも?
特殊消防車の”フリン”も有料エリアの中で見ることができますね!
トーマス号と並んで写真を撮ることができるのはおおむね10時くらいまでで、そのあとは駅構内に向かっていき、客車との連結作業を行います。
その時間あたりに有料エリアにいれば、出庫するトーマス号を写真にいい位置で収められますよ!
グッズ類はプラザロコと新金谷駅駅舎内で、お弁当類はプラザロコで
時間があればプラザロコ内で休憩したり、グッズ類を購入することができます。
千頭駅に着くのが11時53分なので、あらかじめお弁当を買っていくのもおススメです。
何種類かありますけど、私は一番人気の”大井川ふるさと弁当(1,150円)”と500mlペットボトルの”川根茶(160円)”を購入していきました。数に限りがあるのでお早めに!
新金谷駅構内には限定の”SLラテ”なるものもあり、トーマス以外のグッズも揃っています。
トーマス号に乗車!千頭駅までのみどころ
改札から出発まで
改札は慌てなくても大丈夫です。乗車券を提示して改札を通るとすぐ前にトーマス号が停まっているのでここで写真撮影をする人が多く渋滞が発生しがちですが、改札が一段落してしまえばむしろ落ち着いて撮影できたりもします。
客車は先頭が7号車、後ろが1号車の7両編成で、その後ろに電気機関車が後押しのために連結されています。この日は1号車だけがこげ茶色の客車で他は黄色の客車でした。
かわね路号は”急行”ですけど、トーマス号は”特急”の扱いなんですね~!
号車と座席番号を間違えずに座ってください。大きな荷物は上に荷物棚がありますのでそこへ。
お手洗いは1号車と7号車に二ヶ所です。
千頭駅まで1時間15分のノンストップの旅!
機関車の汽笛が高らかに鳴って、ゆっくりと新金谷駅を出発します。
門出駅を過ぎるあたりから車内ではトーマスの観光案内が時折入り、同時に車内販売もはじまり、車内限定品のどら焼きとかも売られます。
乗車券引き換えの際に乗車記念品等の入った袋を渡されますが、その中に観光案内や乗車中に車窓のどこかにあるトーマスの仲間を当てるクイズも同封されています。
並行する道路では時折バーティ―号が顔を見せたりする(もちろんタイミングを合わせて走っています)のも見どころの1つです。
車内は冷房がないので、窓を開けっぱなしで走ることになります。SLから出る煙がトンネルの中ですと車内に入ることがあるので必要に応じて窓を閉めたりしながら調節してください。水分補給も忘れずにしましょう。
千頭駅に到着すると12時5分頃に切り離し作業、12時20分頃に転車台で向きを変えてから12時50分頃から13時45分頃までトーマスの仲間の機関車の輪に加わって撮影ができます。
他にも千頭駅構内で有料のトーマスフェアが開催されていますので、そちらに参加して折り返しのトーマス号に乗車する人も多いようですが、おススメプランはこれより先、南アルプスアプトラインに向かいます。
南アルプスアプトラインで終点1つ前の閑蔵駅まで
閑蔵駅までは1,080円
千頭駅で帰りの金谷駅までの乗車券と閑蔵(かんぞう)駅までのアプトライン乗車券を購入します。
どちらも鉄道ファンが喜びそうな硬券でした。
アプトライン(井川線)用のホームにはこの日は4両編成の客車が止まっていました。
トーマス号はほとんどが子供連れなのでトーマスフェアに向かうせいか、こちらに乗るのはほとんどいません。トロッコ車両は車体が小さくまた1両1両が独立しているので他の車両への通り抜けはできません。ドアはトーマス号と同じく手動で、降りる際は自分でロックを外して降ります。
お手洗いもないので反対列車の待ち合わせの際に駅のトイレを使うくらいです。
定刻の12時29分に発車してゆっくりゆっくりと走り出し、カーブの半径がものすごく狭いので線路をキーキー鳴らしながら進んでいきます。
国内唯一のアプト区間
南アルプスアプトラインは元々が木材やダム建設の資材輸送などが目的に作られており、人家が非常に少なく、カーブや橋、トンネルが多く、運ぶことが第一、速度は二の次なため、閑蔵までの20.5キロを1時間19分もかけて走ります。
その中には途中長島ダム建設によって路線変更となり、90パーミル(1000メートル進む間に90mの高低差がある)の勾配を線路の中に歯車のラインをひいて、機関車についた歯車とかみ合わせて上り下りするアプト式と呼ばれる区間がアプトいちしろ~長島ダムの1.5キロ間にあり、両駅では機関車の連結/解除のために4~5分間停車します。
秘境駅ベスト50に6つもランクインの場所を行く
南アルプスアプトラインには、全国秘境駅ランキング2021でベスト50内に6つもの駅がランクインしています。
02位:尾盛駅
15位:土本駅
27位:奥大井湖上駅
31位:川根小山駅
40位:閑蔵駅
47位:アプトいちしろ駅
秘境駅ランキング2位の尾盛駅と日本一の高さの関の沢橋梁
中でも秘境駅ランキング2位の尾盛駅は周辺に人家なし、道路なしというとんでもないところで、駅のホーム跡のあるところに線路はなく、わずかな植木鉢を置くような砂利スペースがホームです。
その先、閑蔵駅までの間にある関の沢橋梁は高さ70.8mと日本一で、下を流れる川が遥か下に見下ろせます。なおかつて一位だった高千穂橋梁は高千穂あまてらす鉄道の遊具施設として渡ることもできます。
ちなみに、4つ目の川根小山駅で折り返すと帰りのトーマス号に、7つ目の長島ダム駅で折り返すと14時42分発の普通列車に接続します。
閑蔵駅には14時01分に到着しました。列車を見送り、バス乗り場の看板に従って下りていくとすぐに道に出て、折り返しのバスがやってきました。
千頭駅まではバスでわずか30分
トロッコ区間を短絡する「超高速」なバス?
閑蔵駅14時10分発のバスに乗車したのはわずか3人。途中で乗ってきた人はなく、1人が奥泉駅で下車しただけでした。
トロッコ列車が最高速度30km/hに抑えられているのと、道路はトンネルで一直線に結んでいることもあり、トロッコ列車が1時間33分もかけた区間をたったの30分で走り抜けてしまいます。
料金もトロッコ列車が1,080円に対して850円でした。
このバスは奥大井湖上駅を見下ろす位置の湖上入口バス停に停まるので、うまく使うとハイキングコースの一部としても使えます。
定刻通りに14時40分に千頭駅に到着します。14時42分発の普通列車への接続は考慮されていません。ちなみに普通列車は行きのトーマス号に乗っていた家族連れが多く乗車していました。帰りのトーマス号が満席だったので、片道だけ取れた人が多かったのかもしれません。
千頭駅から新金谷駅までは”急行ELかわね路”号でレトロな旅
戦後頃の東海道本線の雰囲気がある旧型客車を社産の電気機関車が牽引
千頭駅14時55分発のEL急行かわね路号に乗車しました。
ちなみに8月12日まではこのEL急行として、以後はSL急行として運行されます。
SL列車は人気が高いのですが、EL、つまり電気機関車が牽引するので人気があまりありません。
急行料金もSLの840円に対して500円と安くなりますが、むしろ旧型客車の雰囲気を存分に味わってもらえればと思います。
この日は3両編成でしたが、後ろの3号車は白熱灯の車両で、前の1号車や2号車の蛍光灯車両と比べるとトンネルに入った時の感じが全く違います。
月曜日ということもあってか自由に席を移動しながらニス塗りの匂いのする木製の床や窓枠、古い日よけ、網で編んだ網棚といった感じは銀河鉄道999のような感じになれます。
車掌さんのアナウンスも哀調を帯びた感じになったり、ハーモニカの演奏を交えたりとユニークで新金谷までの1時間16分があっという間、もっと乗りたいなという気分になりました。
金谷駅までは”旧南海電車”で1駅
16時21分発の金谷行きは2両編成の電車で、昔南海電鉄で走っていた車両でした。
くたびれかけた転換クロスシートに腰かけながら5分ほどで金谷駅までを走ります。
この他にも近鉄特急の車両や十和田観光電鉄で走っていた東急の車両もあるので、その日によって運用は変わります。
気になる料金のまとめ
トーマス号が専用商品ということで、日帰り向けでは割引きっぷは見当たらない
今回の運賃や料金をまとめてみると
金谷→新金谷 乗車券 150円
新金谷駅整備工場見学 500円
トーマス号 コミコミ 3,050円
千頭駅→閑蔵駅列車 1,080円
閑蔵駅→千頭駅バス 850円
千頭駅→金谷駅乗車券 1,840円
EL急行券 500円
★合計★ 7,970円
けっこう費用はかかりましたけど、いろんな角度から大井川鐵道を満喫するにはこのルートをおすすめしたいです。
特にEL急行の走っている期間、願わくば土休日を外して乗っていただければ、この記事のようなのんびりした感じが味わえると思います。