浜松から徳島まで5390円で移動してみた。近鉄・南海各駅停車の旅

ひとり旅

青春18きっぷの利用開始日前日での節約移動

鉄道で移動する上で最も安くなる長距離移動としては青春18きっぷがあります。
12,050円で5回分、1日あたり2,410円でJR全線どこまでも普通列車で行けるので、浜松から徳島においても、岡山回りにはなりますが12時間くらいで行くことができます。
ただその時期以外は、JR全線普通列車でも10,050円と検索画面に出てきますし、高速バスの乗継でも行けます(浜松→大阪、大阪→徳島)が8,000円かかります。

もっとも安くなるのが、浜松~豊橋をJR、豊橋~名鉄名古屋を名鉄、近鉄名古屋~大阪難波を近鉄、なんば~和歌山港を南海、和歌山港から徳島港を南海フェリー、徳島港から徳島駅まで徳島バスというルートで正規運賃は7,570円です。

しかし、今回はこれをもう一工夫することで5,390円まで下げることができました。

浜松→名古屋 1,480円の内訳

浜松→二川の回数券と名古屋豊橋カルテットきっぷの組み合わせ(金券ショップ)

まず、浜松から名古屋までは、JRのみで1,980円、名鉄経由では680+1140円で1,820円です。
ただしJRについては、平日でも使える名古屋~豊橋カルテットきっぷがあり、この東の端が二川になります。浜松~二川は510円になるので、この回数券と組み合わせたものが浜松の金券ショップで取り扱っており、今回は1,480円で購入出来ました。
浜松を6:43に出る普通列車に乗車して豊橋駅に7:17に到着します。

今回は+520円で豊橋→名古屋を新幹線自由席利用

この名古屋豊橋カルテットきっぷは専用の新幹線変更券を使えば、名古屋豊橋間の新幹線自由席を通常の990円の特急券より安い520円で利用できます。
こだま号だけではなく、豊橋停車のひかり号でも利用できるのはありがたいです。
在来線から新幹線乗り換え口に向かい、改札前の自動券売機に目立つように「名古屋往復・カルテットきっぷ専用新幹線変更券」のボタンがありますので、それを押して購入できます。
自動改札も浜松~二川の乗車券、カルテットきっぷ、新幹線変更券の3枚を通せば、二川までの乗車券が回収されて2枚出てきます。
以前は有人改札を通る必要があったのでかなり便利になりました。
急ぎながら7:23発のこだま号に乗車します。階段は11~16号車側を下りていけば13~16号車の自由席のほうが早く着けます。

近鉄電車 近鉄名古屋→大阪難波 1,500円は近鉄の株主優待券

名古屋駅エスカの金券ショップで12月期限のものを購入

 近鉄名古屋から大阪難波まで近鉄で移動する場合、通常に普通乗車券を購入すると2,410円かかります。
名古屋や大阪近郊の金券ショップに行くと、たいがい近鉄の株主優待券などを販売しているので、それを購入すると500円以上は安く行けたりします。
今回購入したのは12月末が期限と残り1ヶ月を切っていたのと、沿線招待乗車券と印刷されているので株主優待券とも違う扱いでしたから1,500円と安価だったのでしょう。浜松や豊橋あたりでは1,800円あたりが相場です。
 名古屋駅の太閤通口から地下のエスカに下りて、右手側にある伊神切手社の自販機で売っていたので今後もチェックしてみます。

近鉄名古屋→津新町 普通列車、津新町→伊勢中川 急行列車

近鉄は近鉄名古屋から大阪難波まで全区間特急に乗ると、特急料金が1,940円(ひのとりレギュラーシートは+200円)かかりますが、直通で行けて2時間15分ほどで着けます。
料金のかからない急行を使えば、3時間40分ほどかかり、伊勢中川と鶴橋での乗り換えが必要になります。とはいえ乗車券のみで一番早く移動できる急行列車は常に混雑しています。
急行を乗りついていけば徳島港にも15:55着と一便(2時間35分)早く到着できるのですが、時間もあるので今までやったことのない各駅に停まる列車限定で移動してみます。

普通列車の混雑は烏森まで

乗車したのは近鉄名古屋駅の端っこに停まっている3両編成の普通列車津新町行き。短距離用の電車なのでお手洗いとかはついていません。
高校生を中心にかなり混雑しています。烏森まではJR関西本線やあおなみ線と並行していて、特急ひだや南紀に使われている車両が沢山停まっていたりと雑然としている中を走っていきます。
烏森でドッと下車して一気に静かな車内に変わりました。
早速八田駅で2本の列車に抜かれるのを皮切りに、近鉄弥富、桑名の先にある益生でも抜かれます。

四日市では15分停車したり津新町まで2時間11分、39駅律義に停車

近鉄四日市には1時間経過した9:06着。ここで15分もの大休止となります。
ホーム上にファミリーマートが、改札内にはお手洗いもあるので用を済ませて身体を動かしたりしながらまだまだ先は長いと言い聞かせます。
塩浜(3分)、伊勢若松(3分)、白子(7分)と停車して、ターミナルに近い駅から乗車して先行列車に乗り換えたり、逆に先行列車から乗り換えてきたりする人がいますが、全区間を乗り通しているのは間違いなく自分一人でした。
10:16着と2時間少々走り終点の津新町は専用ホームに停車し、すぐ折り返し列車となります。
ここから伊勢中川まで日中は急行が各駅に停車していきます。津新町10:26発のやってきた6両編成はそれなりに混雑していましたが距離も長いせいかお手洗いもついていました。4駅停車して10:38に伊勢中川に到着します。

一時間以上後に出た”ひのとり”に抜かれるなど特急に先を譲る

とにかく近鉄は特急に抜かれます。
近鉄名古屋からは大阪難波行き、鳥羽や賢島行きの特急が出ているので、塩浜では1時間前に出たひのとりに、他にもアーバンライナーや伊勢志摩ライナーにも抜かれました。

伊勢中川→東青山 普通列車、東青山→大和朝倉 急行列車

伊勢中川から各駅に停まる列車を利用する場合、東青山、大和朝倉、高安、鶴橋と4回も乗り換えする必要がありました。
伊勢中川は名古屋方面、鳥羽方面、大阪・京都方面との分岐ターミナルで6番線まであります。

2両でもガラガラ

ほとんどの人は急行に乗り換えるので、10:42発の東青山まで先行する普通列車はガラガラで、榊原温泉口でほぼ全員が下車していきました。
やたらと広い空間の広がる東青山に10:58に着き、11:07発の6両編成急行がほどなく入ってきて特急の通過待ちをします。

急行とはいえ各駅停車、2時間後に出たひのとりに抜かれる

ここで10時に名古屋を出たひのとりが颯爽と追い越していきました。
ちなみに私が出たのは8:05です。
三重県から奈良県に入るこの区間は急行電車でも名張で通過待ちをしながら14駅約1時間先の桜井まで各駅停車となります。

大和朝倉→高安 区間準急、高安→鶴橋 普通列車、鶴橋→大阪難波 快速急行

桜井の1つ手前の大和朝倉始発の区間準急へ

急行電車は桜井駅を出ると通過駅が出るので、1つ手前の大和朝倉を始発とする区間準急に乗り換えます。
12:05に大和朝倉に到着、既に近鉄名古屋から4時間経過しました。
12:17発の6両編成の区間準急には昼で授業の終わった高校生が桜井駅を過ぎると続々と乗車してきます。
ここからはそれまで4分程度だった各駅の間隔が2分程度と短くなり、電車の性能も加速度の良さが求められます。
京都方面とクロスする大和八木を過ぎたりしながら、途中での待避は五位堂駅のみで先行し、19駅先の高安駅に13:03に到着し、ここからは当駅始発の普通列車に乗り換えます。

普通列車

やってきたのは13:10発の4両と短い編成で、相変わらず高校生や買い物客とかが乗ってきてほどよく混んでいます。途中弥刀駅で抜かれるくらいでこちらも2分くらいの間隔で次々と停車していき、布施からは奈良線と一緒になり今里に停車しながら鶴橋に入ります。

快速急行

大阪線の列車は特急以外大阪上本町までなので、鶴橋からは奈良線の列車に乗ります。
すぐに阪神線直通の神戸三宮行き8両がやってきて、地下に入り大阪上本町、日本橋と停車して13:44に大阪難波に到着します。近鉄名古屋から実に5時間39分の長旅でした。
東改札口(車両の後方)を出て南海電車の案内指示に従って歩いていきます。

南海電車 なんば→和歌山港→徳島港は 2,200円

南海各駅→徳島港が2,200円の徳島好きっぷを活用

南海電車のなんば駅までは歩いて10分くらいです。常に案内が出ているので大阪難波駅で東改札を出れば大丈夫でしょう。
3階へのエスカレーターに乗って有人改札で徳島までと言うと、徳島好きっぷが適用されて発行されました。

期間限定の徳島好きっぷは南海フェリーの運賃だけで南海電車どの駅からも徳島まで行けてしまうという画期的なきっぷで、なんばから和歌山港までの930円の乗車券がまるまる浮いて2,200円です。

なんば→和歌山市 普通列車

こちらも初めて南海本線の普通列車だけで行きます。厳密的には高野線の各駅停車しか停まらない駅が天下茶屋までありますが、本線はもともとホームがありません。
2つ扉のシールが貼られており、結構古いタイプの電車が使われているようです。
13:57発は4両編成で堺あたりまで混雑していますが、それ以後はちょっと乗って急行に乗り換えといったパターンが多く空いていました。
和歌山市まで40も駅があり、長時間停車は堺(8分)、高石(5分)、泉佐野(9分)と少なく、他に2回の2分停車で抜かれたりする程度ですが、所要時間は1時間57分(15:54着)と特急の59分に比べればちょうど2倍でした。

和歌山市→和歌山港 普通列車

16:03発の和歌山港行きは端っこにある7番線から出発します。
停まっているのは2両編成でもともと加太線で使われている車両でした。
和歌山港まで行くのはフェリーに合わせた時間がほとんどで1日13本です。
かつては途中に幾つか駅があり、和歌山港の先には1日2本しか走らない水軒まで行く路線もありましたが、途中駅や水軒駅はとうの昔に廃止されてしまいました。
それほどフェリーに乗る人もないまま発車し、港が見えてくると終点です。16:07和歌山港着。

和歌山港→徳島港 南海フェリー

専用の乗り換え通路を歩いていけば濡れることなくフェリー乗り場に着きます。
16:25発のフェリーはちょうど車が入っていくところで、そこから上がってくる人と座席の確保をする感じです。PCの使える電源付きの席が人気でWiFiはさほど速度が出ませんが一応使えます。動画を見たりまでは無理っぽかったです。

徳島港まで2時間5分の船旅ですが、すぐに日が暮れてしまうので取り立ててみるものもありません。
いい具合にカーペットルームのFが人目に付きにくい場所にあって誰もこなかったです。
とはいえ固いカーペットなので寝るにもちょっとつらい感じ。ゴロンとしながらでしたね。
中には飲み物やカップヌードル、軽スナックの自販機がある程度、売店も閉まっているのであらかじめ購入しておいたほうが無難といったところです。
紀伊水道を横切りますが揺れもほとんどなく快適に徳島港に入ります。

徳島港→徳島市内 徳島市営バス210円

この日は新町川沿いのホテルへ

18:30にタラップが開きまっすぐバス乗り場に向かうと18:35発のバスに間に合いました。
Suicaをタッチしても精算できますが、PayPay決済も使えるのには驚きでした。座席前のQRコードを読み込んで決済なんですね。もちろん210円均一区間ゆえの技でしょうけど。
すいすいと走りながらも徐々に通勤帰りの混雑になる中、中央郵便局前・徳島市役所北で下車して川沿いにあるホテルへ。
夜はクリスマスっぽいライトアップを見ながら駅地下で食べました。

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