日本大正村と明知鉄道・日帰り列車旅

ひとり旅

東海地方からの日帰り旅におススメ

日本大正村とは

日本大正村は岐阜県恵那市明智町(旧恵那郡明知町)にある大正の頃の建物が多く残るのを活かした場所で、町全体が1つのテーマパークのようになっています。

日本大正村の経緯

平成元年に町おこしの一環として作られたもので、初代村長に高峰三枝子さん、二代目に司葉子さん、現在は三代目の竹下景子さんが就任しています。
このうち、大正ロマン館、大正村資料館、大正時代館、司葉子記念館が有料入場施設となっており4ヶ所の共通入場券が700円、一部割引の使える制度(JAF等)を使えば600円で入場できます。

日本の明治・大正・昭和・平成に関する村は東海地方に集中してる!

年号を冠した〇〇村というものは、実は東海地方特に岐阜県に集中しており、数日間滞在すれば全部回ることができてしまいます。
ちなみに江戸村については栃木県の日光江戸村が有名ですね!

明治村は愛知県犬山市にあります。

日本昭和村は岐阜県美濃加茂市にありましたが、現在は名称を変更してぎふ清流里山公園となっているので、現状は無い状況です。

日本平成村は岐阜県関市にあります。

実際に日本大正村へ行ってみました

行きのアクセスルート・瑞浪駅からのバス(東濃鉄道)

列車で行く場合は名古屋からの中央西線になります。
快速または普通列車で1時間5~15分ほどの恵那駅から明知鉄道に乗車するというのがよく知られていますが、1時間に1本あるかないかと本数が少ないので、30分に1本程度の中央西線から乗り継ぐと1時間近く待つケースもでてきます。
実は恵那の3つ手前の瑞浪駅で下車し、東濃鉄道バスの明智駅行きを利用する手段があります。
とはいえこちらは土休日は1日6本と更に少ないですが、安く行けるメリットがあります。

<明知鉄道経由>
名古屋8:34(中央西線)恵那9:58 1,170円
恵那10:18(明知鉄道)明智11:08 690円
合計1,860円

<東濃鉄道バス経由>
名古屋8:34(中央西線)瑞浪9:40 990円
瑞浪駅前9:50(東濃鉄道バス)明智駅前10:32 620円
合計1,610円 (-270円 & -36分)

 

今回は行きをバス、帰りを明知鉄道としました。

ちなみに土休日で、瑞浪まで片道1,340円を超える区間であれば、青空フリーパス(2,620円)が安くなりますので利用するのをオススメします。

大正村を歩く

ちなみに瑞浪駅からのバスを利用した場合は、明智駅前の1つ前の新町バス停で下車すると大駐車場と食事及びお土産のある大正浪漫亭のすぐ前で建物(アイキャッチ画像)が目に入ります。
観光案内所も併設されているので、ウォーキング用の地図をもらったり、あるいはデジタルマップサービスのStrolyをQRコードで読み取ると自分の位置が分かるようになっています。

まずは大正路地(1枚目)を歩いていくと、大正村役場(2,3枚目)があり、洋館のレストランみたいな内装が印象的です。階段を上っていくと大正絵画館(4枚目)があり、企画展示館となっています。ここから見下ろす風景もよき絵になります。

大正ロマン館

大正ロマン館の手前にはバラが植えられており、ちょうどこの日(2022.6.4)からバラ祭ということでした。建物の下が小さなイベント広場になっていて、地元の方がコーラスや太鼓の演奏とかをしている中を建物の中に入ります。
ここは初代村長の高峰三枝子さんの衣装や歴史を振り返るコーナー、また大相撲の元横綱栃錦関も初代村長となっていたとのことで栃錦の展示もありました。
この明知という土地で明智光秀が生まれたという説もあり、大河ドラマ”麒麟がくる”に関する展示もいくつか見られます。
※岐阜県には可児市にも明智という土地があるので、どちらからも説があります。

明知城址

遠山氏が治めていたとされる山城の明知城址(白鷹城址)への入口があったので歩いてみました。
稲荷神社口のほうから上りましたが、意外と道は整備されており、階段あるいは坂道をゆっくり20分くらい歩いていくと頂上のあたりに本丸が見られます。
途中には二の丸三の丸出丸や土塁、堀切、曲輪といった城を作る際に必要なものの痕が意外と残っており攻防用の造りがしっかりしていたと見受けられました。
帰りは天神神社を通っていきましたが、こちら側から上ると階段がけっこうきつそうでした。

旧三宅家

降りていく途中に薪を割っている方がおられたので声をかけてみると、ここは観光施設の一つである旧三宅家でした。
立派な囲炉裏で薪の火でお湯を沸かしているところですが、さすがに築335年ということで年季が入っています。
茅葺屋根の立派な作りで中にある部屋も上がって見学できました。
暑い日でしたけど、こういう家の中は風通しがよく、日陰に入れば心地よいです。

司葉子記念館

喫茶茶房と併設されている司葉子記念館へ。
こちらは喫茶店のモーニングが有名だとのことで、コスパもよいみたいです。
ここでは司葉子さんが出られた映画の衣装などが展示されており、大正というよりは昭和の戦後頃のものになるのでこの村のターゲット層と思われるシルバー世代にとって懐かしいものといえます。
ここから10分ほど南に向かって歩いていきますが、昭和っぽい雰囲気がずっと出ています。

大正時代館

大正時代館もカフェ天久と併設されており、入口はカフェ天久からとなります。
どの展示館も説明する人がいるわけではないので、ボタンを押して自動放送を聞いたり映像を見たりという感じなのが特徴です。
ここは大正時代についての解説があり、2階に上がると大正天皇の生涯に関するものがあります。
わずか15年という短い大正時代でありましたが、第一次世界大戦や関東大震災が起こるなど激動の時代というのが最初にある十大ニュースからも分かります。

うかれ横丁とAmi

すぐ横にはうかれ横丁という場所があり、歩いてみると道の上に渡り廊下がある家があったり、場末のスナックぽい喫茶店Ami(実際現役のカラオケスナックだった)があったり一気にタイムスリップしました。この喫茶店のハヤシライスをあてにしていったのですが、現在は飲食提供をしていないとのことでした。

大正資料館

また少し歩いて大正資料館を見学します。
ここは私が小さなころに人気だった”はいからさんが通る”のアニメのはめ込みがあったりします。
食事提供の無いレストランという展示があったり、文明開化ののちのエンタメに関する歴史の展示があって蓄音機やレコードがずらっと並んでいるのは壮観でした。

恵那ハヤシをいただく

だいたい2時間くらいかけて一回りして元のバス停まで戻ってきたので、その近くにあった「」というお店に入りお昼をいただきます。
恵那ハヤシとコロッケのセット(880円)を注文。
恵那ハヤシを調べていくと、なんとハヤシライスが生み出された早矢仕有的の生誕地(岩村)に行きついたのはビックリでした。

特徴としては
 ◎地元の古代米を使った薬膳米のごはん
 ◎恵那市特産の寒天
 ◎
恵那山麓寒天育ちの三浦豚
じっくり煮込んだルーが定義となっています。(下記えなハヤシ公式サイトより引用)

味は実際食べてみてのお楽しみですし、コロッケも里芋と牛肉のコロッケで揚げたてが出てきてとても美味しかったです。

明知鉄道に乗車

そこから歩いて5分くらいで明智駅に着きます。
ここは有人駅で、一日乗車券やグッズ類の販売も行っています。
ちなみに一日乗車券は恵那~明智往復と同じ1,380円でした。

気動車運転体験を見る

この日は何人かの人が機関区に向かうのを目撃し、なんだなんだ?と思っていたら気動車の体験運転ができるようですね!(要事前予約)
駅の車庫から構内を走り、ホームとの分岐点手前までを往復するもので、汽笛を鳴らす音は大正村内を歩いていてよく音が聞こえてくるなと思ってましたがこれが答えだったようです。

予想以上に賑やかな車内

恵那までの片道切符は硬券でした。裏の番号は5963、ご苦労さんといったところでしょうか。
13:59発の列車は1両のロングシートですが、家族連れやこの前にきた恵那からの列車が食堂車列車だったこともあり、その折り返し利用の方もいて賑やかでした。
発車寸前に高校生が3人乗ってきて発車。
途中には勾配33パーミル上に駅があるという急坂が多い区間で25.1kmを50分ほどで走破します。
意外に乗り通す人は少なく、観光できたと思われるひとたちも山岡や岩村で降りていき、高校生も飯沼駅で降りたりしていました。
最高速度は60km/hなので、のんびりとしている内に中央西線の線路が近づいてきて恵那に到着です。恵那駅は駅員がいるので精算は改札となります。

謎の極楽駅

沿線途中には極楽駅という謎な駅があり、道路を走っていてもその存在に気づかされます。
地元由来、歴史由来によってつけられた駅名ということですが、極楽浄土らしさを演出するために2019年12月に改修されてド派手な駅となりました。
この駅の入場券は文字通り極楽浄土へ行けるという縁起よいものとして人気です。

おまけとまとめ

帰りは315系電車に初乗車

帰りは2022年3月のダイヤ改正で投入された315系電車に初めて乗りました。
まだピカピカな車両ですが、以前のロングシート車(211系)と比べると椅子がちょっと固いかな?という印象でした。たとえるならJR東日本のE231,233系と同じくらいでしょうか。
編成が8両に統一されたので日中はほぼ着席できます。

明知鉄道は食堂車急行の選択肢も有り

少し触れましたが、明知鉄道は恵那12:25発の明智行きに食堂車が連結されます。
月曜日は運休ですが、それ以外はホームページ上でも予約受付しています。
下の写真は私のいた会社が社員旅行でりようした時のもので、この時は恵那ハヤシをメインにしたものでしたが、時期によって寒天やキノコなど地元名物のものが使われています。

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