- 最長の乗り鉄。釧路から網走旭川回り、札幌を通らずに東室蘭へ
最長の乗り鉄。釧路から網走旭川回り、札幌を通らずに東室蘭へ
3日目は釧路から東室蘭まで636.8kmを15時間強かけて乗り続けます。
またまた高温情報が流れるなど不安要素いっぱいではあります。この日は本来だと札幌に泊まるつもりだったのですが、B’zのコンサートがあるために近隣含めて全滅というわけで、東室蘭まで移動することになりました。
異常なまでの高温で線路点検等の不安も抱えつつ出発
昨日は石勝線内で線路が高温による点検作業で一時運転見合わせになりましたが、釧路付近は霧雨が降るなど変わりやすい天気のようです。
釧路6:38→網走9:51 釧網本線普通 キハ54系1両
釧路駅に着くと、既に10人以上の人が列を作っています。ほどなく網走行きの改札が始まりホームへと急ぎますが顔ぶれからして青春18きっぷで大移動な人たちばかりのようなので、末端のロングシート席に座ります。案の定次から次へと人が乗ってきてクロスシートも塞がるわけで席の移動が自由にできるロングシートのほうがかえってラクだということです。
遠矢を過ぎると釧路湿原が徐々に見えてきます。臨時駅の細岡駅ではシカが悠々と駅構内を歩いているような中を走っていきます。塘路駅で反対列車と行き違いを行います。
茅沼駅は冬になるとタンチョウが見られたりしますが、この時期は何もありません。次の五十石駅がなくなり、人の気配が感じないところを延々と走ると街並みが現れて標茶に到着します。
あまり乗客の乗り降りもないまま磯分内を過ぎて摩周駅に到着。ここで少し乗り降りが見られて、摩周湖方面を目指すようです。
美留和駅を過ぎて、川湯温泉駅に到着。ここで網走方面の始発列車と行き違いをします。
冬になると摩周湖や砂湯などへのアクセスバスも出ています。
オホーツク海側へ
川湯温泉から緑の間は14.5kmありますが、ここで太平洋側からオホーツク海側へと入れ替わり、天気も晴れ間が見えてくるようになりました。
車窓の右側に斜里岳が見えてくるようになり、清里町あたりからは斜里方面に向かう人たちが乗ってきます。
知床斜里でも乗り降りがあって、知床方面に向かう人たちが下りていきます。
ここからはオホーツク海に沿うように走っていき、冬には流氷がやってくる北浜駅やその手前の原生花園駅のあたりはトーフツ湖が左、オホーツク海を右に見るように進んでいきます。
網走市内に入り、高校生が鱒浦や桂台で多く乗車してきて単行列車もいっぱいになりながら釧路から3時間13分かかって網走駅へと入ります。
網走10:19→遠軽12:52 石北本線普通 キハ40系2両
既に33度を超えるような暑さです。待ち時間も冷房の効いた待合室に居ないとゆであがりそうです。
駅近くの弁当店で帆立弁当を購入し、水分を多めに買って乗り込みます。
待っていたのはタラコ色のキハ40系2両編成。望みもむなしく、非冷房車です。
美幌まで
青春18きっぷ利用者がほどほどいますが、2両あるのでボックス席の半分は確保できるような感じです。とにかく暑くて、車内放送で”熱中症にご注意ください”、”飲み物は今のうちに購入してください”と入るほど。駅弁も腐らせてはマズいので早々にいただきました。
右手に網走湖を見ながら進んで呼人を過ぎ、駅間の長い区間が続きながら女満別を過ぎて美幌に到着します。車内の温度計は35度を軽く超えました。
北見まで
緋牛内や端野までは駅間が長いですが、ここからは短くなって北見市内の範囲といったところ。学生もチラホラと乗ってきます。窓を全開にしていますが、入ってくるのは熱風ばかりでペットボトルの麦茶もどんどんなくなっていきました。
北見に到着し、14分ほど停車の間にほとんどの乗客が水分補給に駅外の売店などに走ります。
結局行き違いのオホーツク1号が暑さの影響で徐行したようで、少し遅れたため10分遅れで出発。
常紋峠を超えて遠軽へ
北見を出るとトンネルに入って市街地区間を抜けていき、郊外にきたところで地上に出ます。
相内までは短い駅間でしたが、留辺蘂までが長く、次の西留辺蘂を出ると一気に山越えになります。
これが有名な常紋峠で、だいぶ速度を落としながら上っているのがエンジン音からも伝わります。
トンネルを抜け、25分ほどかけて生田原駅に到着すると、あとは下り坂を進みながら遠軽に到着します。網走から2時間33分、ひたすら暑さとの戦いでした。
遠軽で「この列車は引き続き旭川行きとなります」と絶望的宣告!
しかし、接続するはずの旭川行きが見当たりません。
車内放送に乗客全員は絶望を感じます。
「なお、この列車は引き続き旭川行きとして運行いたします」
待合室の冷房がこれほど快適に感じられたことはありません。
遠軽13:27→旭川17:13 石北本線普通 キハ40系2両
遠軽からは進行方向を逆にして運転します。右手に瞰望岩とそこから撮影している人を見ながら再び山登りに挑みます。瀬戸瀬と丸瀬布を過ぎて、下白滝信号場で網走行きの特急大雪1号と行き違いの為停車。なかなかやってきませんでしたが、恐らく定刻よりも遅れて通り過ぎていきました。
丸瀬布駅を出てから37分を費やして白滝駅に到着。
上越信号場を抜けて
ここから北見峠の最高地点まで17キロほど上り坂が続き、20キロほど上川まで下っていきますが、かつて駅だったところは信号場として残ったり、廃駅となったりして、現状では白滝~上川の37.3kmが1駅の区間となって日本一の長さを誇ります。所要時間も54分もかかります。
そこに加えて、7月の大雨で一部法面が崩れて現在も徐行運転となっている区間があるので、より慎重に坂を上っていきます。
徐行区間を示す看板もはっきりわかったので、崩れた区間の状況も見られました。短期間に復旧できたこと自体がすごいなと思わされます。
石北トンネルを抜けて上越信号場を過ぎると、ようやく一息ついたという感じで一気に下りていきます。
上川では46分も停車
上川では46分も停車するので、再び水分補給や、ちょうど駅前で催し物をしていたので出店も出ており、フランクフルトなどを補充しながら北見行きの特快や、2時間以上後に網走を出た大雪4号と行き違いや追い抜きをしながら過ごします。
旭川までもう一息
ここからは旭川へ向かう一般の利用客も乗り始めてきて、青春18きっぷ族だけの列車という雰囲気からは変わってきます。
若干温度も下がって(とはいいつつまだ30℃はゆうに超えてる)何となく心地よい風を受けつつ進んでいきます。
旭川も催しがあるのか、浴衣姿の人が乗ってきたりしながら新旭川で宗谷本線と合流。旭川には定刻通り17:13に到着。休憩時間は多かったものの約7時間弱の試練の列車も一区切りです。
旭川17:37→岩見沢19:15 函館本線普通 721系3両
函館本線の普通列車に乗り継ぐ人はあまりなく、3両編成の721系はだいぶ余裕をもちながら出発。
普通列車に乗った記憶は1度だけしかない区間なので、滅多に見ない駅名標を眺めているだけでも結構気分が高まります。
結果的にあまり乗り降りもなく深川や滝川も過ぎていきます。
砂川を出るあたりでだいぶ日が落ちてきて、岩見沢に着く頃には夜になりました。
岩見沢19:38→苫小牧21:04 室蘭本線普通 キハ150系2両
この日は札幌でB’zのライブがあるため、なるべく避けていこうというか、ダイヤを見ていくと千歳線回りよりも室蘭本線回りのほうが早く到着できるようになっていました。
キハ150系2両は再び非冷房の車両ですが、夜風が入ってくるとしのぎやすくなりました。
乗客は2両もあるのでガラガラで、あまり乗り降りもないまま追分を過ぎて、苫小牧まで行きます。
苫小牧21:09→植苗21:21 千歳線普通 735系6両
苫小牧駅で多少時間があるのですが、目の前に見慣れない735系電車が停まっていて、急いでダイヤを見ると植苗駅で行き違いが可能(普通列車も通過しがちな駅なので反対列車が停まるかどうかも確認をした)なのを確認して乗り込みます。
植苗21:39→苫小牧21:50 千歳線普通 721系6両
あまりに静かな植苗駅で対向列車を待ち、721系の6両編成で苫小牧に戻ります。
ライブの観客もさすがにここまではこないのか、まだ終わってないのか、さほど混雑はなかったです。
苫小牧21:56→東室蘭22:51 室蘭本線普通 737系2両
この日最後の列車は5月より走りはじめた新型の737系2両編成です。
ワンマン運転に対応しており、思った以上に多く乗っている乗客が徐々に降りていきます。
東室蘭に到着したのは23時近く。ホテルまで徒歩10分ほどで、何とかコンビニもあったので朝の補充もしましたが、16時間がっつりと乗り通して疲れましたね~。