青春18きっぷ・伊勢奥津駅へ

ひとり旅

青空フリーパスでも行けるローカル線

JR東海の紀勢本線松阪駅から延びる名松線は43.5 km のローカル線です。
青空フリーパスのフリー区間にも入っているのですが、 大半の人は鳥羽方面に向かってしまいます。

一時は廃線も噂されるが奇跡的に復活

元々は松阪と名張を結ぶ路線として建設されましたが途中の伊勢奥津で工事はストップしそのままとなっています。2009年10月の豪雨災害によって7年間家城~伊勢奥津の間が運休になり、一時期は廃線も議論されましたが、沿線の自治体である津市の強い要望により再び全線で運行を再開することとなりました。

とはいえ、観光地もなく目立たない路線

現在は別のところで運用している美杉リゾートですが、かつて建てられたところは倒産して廃墟となっています。名松線の車窓からその様子を見ることができます。

沿線はほとんどが無人駅で、観光地らしきものもないのでわずかな通学生の利用にとどまっています。

実際に乗車(12.19土曜日)

車両はキハ11系

11:33発の伊勢奥津行き。
車両はキハ11系の1両編成で、もはやこの路線のみの運用となっています。

元々は高山本線や太多線紀勢本線で走っていたものの、キハ25系に置き換えられて全てなくなっていたと思っていたのですがまだ残っていることにびっくりしました。

乗客は5名?!

快速みえや特急南紀の接続を受けて発車をしましたが、ほとんど乗り換えてくる乗客はおらず、わずか5人で発車していきます。

松阪駅を出て津方面に戻る形で進みます。しばらくすると線路が二つに分かれますが2分ほど紀勢本線と並走してからゆっくり左へカーブを取って行きます。

途中駅から乗車する人は誰もおらず、二人が下車して残るは3人だけとなりました。

家城では票券閉塞・スタフ閉塞

中間地点となる家城駅では列車の行き違いのため10分ほど停車します。

駅長さんらしき方が肩に通票を入れたキャリアを持っており、運転手の持つものと交換します。一旦駅舎の中に入って操作をした後、別のキャリアを持って反対側の列車の運転手に渡します。
これは閉塞と呼ばれるもので、 松阪~家城間の票券閉塞はJR唯一、家城~伊勢奥津のスタフ閉塞はJRでは越美北線とここだけとなっています。

家城から伊勢奥津は勾配区間

家城駅から先は7年間不通になっていた区間でもあり、一層勾配もきつくなり、何度も小さな川を渡っていくようになります。 

終点伊勢奥津駅

松阪駅を発車してから1時間25分程で終点の伊勢奥津駅に到着します。
駅舎自体は立派で観光案内所と名のついたものもありますが、この期間は閉鎖されているのか人の気配はありません。

おまけに到着と同じくして雪まじりの雨が強く降ってきました。気温は3度ほどで外に出ると大変寒いです。

急いで周囲を撮影をして10分ほどで折り返しとなる列車に戻っていきます。終点まで来たのは私と乗り鉄と思われる夫婦の3人だけでした。

帰りも最大5名の乗客・・・

帰りは今来た道をそのまま戻るだけなので非常に退屈ではありますが、途中で乗ってきたのは二人だけで結局5人を超えることはありませんでした。
もしこの路線が廃線になるとしたら、珍しい閉塞方式が残っているということもあって多くの鉄道ファンが訪れることでしょう。ただその時限りの盛り上がりになるのではなく、普段から注目されるようなことがあっても良いでしょう。

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