青春18きっぷや秋の乗り放題パスと新幹線・特急の組み合わせはアリか？

新幹線や特急は別途支払いになるけど、使うメリットは？

新幹線や特急は別途支払いになるけど、使うメリットは？

普通列車が１日乗り放題というのがウリの青春18きっぷや秋の乗り放題パスですが、新幹線や特急列車に乗車することはできません。
青春18きっぷが2,410円/日、秋の乗り放題パスが2,617円/日で使えるので、どのくらい追加すれば効果が出るのかを検証してみました。

実例1：移動時間を短縮させる

単純明快！特に新幹線利用の効果は抜群

よく例として使われるのが、新幹線の自由席特急料金が特定特急券扱い（1駅利用）とみなされる区間を行くもので、代表的なものとしては、浜松～静岡があげられます。

この区間は東海道本線は普通列車のみ（ホームライナーは土休日は運転しない）で1時間12分ほどかかりますが、新幹線を利用することで、こだまで27分ほど、ひかりで20分ほどと45分～55分ほどの短縮ができます。
必要金額は2,330円です。一時期はロングシート王国でしたが、最近は転換クロスシートの313系8500番台に当たる場合もありますが、3両編成が多い区間でもあるので利用価値は高いです。

実例2：新幹線と特急の乗継割引が利くかを考慮

特急だけ乗るのと、新幹線にも乗る場合の費用比較

新幹線と在来線特急の乗継割引が使える区間を知っておくと、特急料金が半額になるので、新幹線の料金を足してもさほど変わらず、時間は早く着くといった例もあります。
どうせ費用をかけるならば、もうちょっとラクしようということになるでしょう。

乗継割引に関する詳細（ＪＲおでかけネットより）

一例として、飯田線の平岡駅から特急伊那路2号で豊橋駅に出て浜松駅に向かう場合、
平岡（特急伊那路自由席）豊橋（在来線）浜松ですと、
乗車券2,310円＋特急料金600円（半額）＋新幹線料金870円=3,780円
乗車券1,880円＋特急料金1,200円=3,080円、豊橋～浜松は18きっぷ等を使うので0円
差額は700円ほどありますが、豊橋から浜松に向かう在来線と乗り継ぎが悪い時に使えます。

ほぼ同額になるケースは、新幹線が私鉄区間と並行する場合です。
北陸本線の武生駅からあいの風とやま鉄道の高岡駅に移動する場合、
武生（特急自由席）金沢（北陸新幹線自由席）新高岡、新高岡～高岡はＪＲ城端線で18きっぷ等利用として、
乗車券2,310円＋特急料金600円＋新幹線料金880円=3,790円、所要時間は高岡まで1時間36分。

武生（特急自由席）金沢（ＩＲいしかわ鉄道+あいの風とやま鉄道）高岡となり、
乗車券1,690円＋特急料金1,200円＋乗車券840円＝3,730円、所要時間は1時間47分とほぼ同等になります。

実例3：普通列車が少ない区間での時間短縮効果

特急がメインの路線において

さきほどの北陸本線や湖西線、高山本線や日豊本線、予讃線、土讃線など、特急列車が大半を占めていて、普通列車は１日数本といった路線も数多くあります。
基本はＡ特急料金という料金設定ですが、Ｂ特急料金という少し安めの設定になっているところや、こういった特急優先の路線においては、さらに一部おトクな特急料金の設定をして、手軽に乗車してもらえるようになっています。
これと上述の乗継割引を組み合わせればかなり有効になりますし、特に100キロ以内に抑えると特急料金の上がり幅が若干少ないので全体コストを抑えられます。

Ａ特急料金（ＪＲ東海より）

Ｂ特急料金（ＪＲ東海より）

お得な特急料金（ＪＲ東海より）

普通列車は待ち合わせ時間が長いことも考える

ローカル線の場合、普通列車が特急列車の通過待ちや行き違いで１０分以上何度も停車することはよくある話です。
せっかく乗ったとしても移動時間が特急列車の３倍近くかかるようではたまりません。
あとは本数の少ない区間は特急を使って、増える区間になってから普通列車を使うケースも考えられます。
例えば富山13:02発のひだ14号に乗れば、高山に14:34に着き、14:51発の普通列車に接続します。
富山から高山は2,890円で、100キロに満たないので長い時間乗車する割には安くあがりますし、この区間はキハ120のレールバスがほとんどなので混雑も避けられます。

あとは富山10:11発の普通列車で猪谷に行き、乗り換えて高山行きに乗車。高山から下呂までを特急ひだ10号に乗車して、下呂13:46発の始発普通列車に乗ることができます。この場合は1,650円を払いますが、高山発の普通列車が10:24,14:51,16:40と日中極端に少ないことを考えれば必須な投資となるでしょう。