諏訪之瀬島から奄美大島までフェリーで移動の日
諏訪之瀬島の朝は早い
夜中に目が覚めて外を覗いてみると一面の星空
前日諏訪之瀬島に到着し、一応一通りのところは回ってみました。
夜中の2時過ぎに目が覚めてふと外に出てみると一面星空が拡がっていて、天の川を肉眼で見ることができました。鮮やかにみることができたのは久しぶりだったのでちょっと感動しました。
カラスは見当たらないので、鳥たちの声で目が覚めました。
6時半頃には島内放送が流れて、本日の船の入港予定時刻が告げられます。
昨夜23時に鹿児島港を出港したフェリーとしまは、口之島、中之島を経由して、定刻通り切石港に7時10分前後の入港予定とのことです。
とりあえず朝ごはんを食べて部屋の片づけをし、宿代を支払って港へと送ってもらいます。
住民と荷受の関係者が集まってくる中、どうやら乗る人は自分を含めて5人ほどですが、この船の重要性は貨物輸送です。とにかく週に2便の鹿児島と名瀬を結ぶこの船が物資輸送の命綱となるため、時には2週間くらいこないことも想定して食料などの備蓄をされているようです。
船が入港すると、急いで荷物の積み下ろしが行われていき、自分はタラップを上がって船内で受付をします。二等船室ですが、部屋と利用する毛布類は番号が指定されています。
この日の乗船率は1割くらいでしょうか。
7時20分に出航し、御岳の噴煙を見ながら、昨日あまりの悪路でたどり着けなかった乙姫の洞窟を眺めながら島を離れていきます。
平島
西に進路を取り、50分ほど走行しながら平島に向かいます。この日は鹿児島国体の炬火リレーが行われるということで、国体の役員の方も乗船していました。
平島、悪石島、小宝島、宝島の4ヶ所でリレーを行い名瀬港に入港。折り返しの船で諏訪之瀬島、中之島、口之島の3ヶ所でリレーを行って鹿児島港に戻るようです。
そのため、船のダイヤも若干変わっており少々通常よりも遅い到着になる見込みです。
平島に到着すると、島挙げてのお出迎えといった感じで子供たちを中心に大人も混ざったリレー隊が編成され、トーチに点火して国体旗を持ちながら桟橋を1往復するという簡単な儀式が行われます。
この島も46世帯77名と100人に満たない島なのですが、意外と子供が多いんだという印象を受けます。
悪石島
平島からは進路がほぼ南に向いて1時間ほどで悪石島へと向かいます。
かつて皆既日食が見られる島として有名になった島でありますが、実際に来てみると北側には断崖絶壁が迫った厳しい環境の島だなというのが分かります。
わずかな平地に港が作られた仮面神ボゼに象徴される神の島ということで、昔ながらの姿が残されているようです。40世帯81人とこちらも100人未満の小さな島ですが小学校と中学校があります。
リレーをしている脇ではトカラヤギが1頭船へと運ばれていきます。運命を知っているのか必死に抵抗しますが、最後は観念したかのように運ばれていきました。
小宝島
悪石島から小宝島までは1時間半近い航路になります。
さすがに諏訪之瀬島の噴煙ももう見えなくなりました。
悪石島では釣り客や工事関係者が乗ってきて、少し船内が賑やかになってきました。
2等船室内では寝てるくらいしかやることがないですが、Wifiが通じるので携帯見ながら過ごすのに特に不自由はありません。
時折甲板に出て景色を眺めたり、売店兼休憩室で簡単な食事(カレーなど)やカップヌードルなどの自販機から買って食べたりすることもできます。
揺れはほとんど感じないですし、薩摩硫黄島で乗ったフェリーの際は波浪注意報が出てましたが揺れ対策もしっかりしていたので、そんなに船酔いの心配はいらなさそうです。心配ならば船酔いの薬を飲んでおけば大丈夫な気がします。
小宝島の東側には幾つか無人島が並んでいて、断崖絶壁な景観が見られます。小宝島の全景は珊瑚礁が隆起してできた島らしく、平たくなっているのが特徴的です。
あとは港の周辺がこれまでの島と比べて浅く、ダイビングができそうな感じの明るい青い海の色をしています。
32世帯、61人と十島村の島においては最も小さく人口も少ないですが、元気いっぱいに炬火リレーを行っていました。
宝島
十島村最後の経由地、宝島へと向かいます。
小宝島から30分ほどと比較的近い距離にあり、珊瑚礁が隆起してできた島なので、白砂の海岸線も一部見られて南国に来た感じが強くなってきます。
71世帯122人と100名を超える島ということもあり、リレーをする人たちの数も多かったです。
出航すると、皆さん積み荷の内容を確認して、各家々に分けたりなどの作業に取り掛かっています。
ここからは奄美大島まで約3時間半の船旅となります。
奄美大島名瀬港へ
一旦昼寝をして、目が覚めるともう奄美大島が遠くに見えてきています。
予定では15時50分くらいの入港予定でしたが、順調に進んだおかげで通常ダイヤの15:20頃には入港できそうです。
この船は上記の地図にあるような旅客用の名瀬港に着岸するのではなく、東側にある佐大熊岸壁に着岸するので注意が必要です。
ここから名瀬市街までは徒歩で30分くらいかかり、タクシーも待ってくれているわけではないため予め予約した人しか乗れない状況になります。
実際歩いてみると7月の強い日差しを受けるので、熱中症になる危険度も高いです。
何とか予約をしておいたレンタカーの店に着いて、手続きを済ませ、ホテルにチェックインしたのち少し観光をしながら、ホテル内で郷土料理中心の夕食をとりました。