浜松・東三河地区起業家インタビュー1回目
今回インタビューさせていただいたのは、ジムオーナーの齊藤ケンスケさんです。
2019年12月より、豊橋市雲野町に24時間利用が出来る「トレケンジム」をオープンさせました。
起業までのきっかけ
もともとはジムのユーザーからのスタート
Q.まずジムの運営をしようといた経緯について教えていただけますか?
A.もともとは自身がトレーニングが好きでジムに通っていたのですが、そのうちに縁あって浜松のAXISが立ち上がることになって、そこのスタートからスタッフとして働きだしたんです。
そこから2年半ほど経って、AXISを広げていきたいという創業者の考えを聞き、自分自身のスキルアップにもなるからやってみようという気になりました。
飲み会の中でも先輩からのアドバイスを受けたりしました
Q.起業するにあたって、どんな方にアドバイスをもらったりしましたか?
A.様々なアドバイスはAXISの方にいただいたのですが、プライベートでの飲む機会においても、会社員の先輩に飲み会の席で相談させていただいたりと真面目な話をする機会もありました。
その先輩からは、人との付き合い方はこうしたほうがいいよとか、人と接する上での心構えなどを教えていただけました。
日本政策金融公庫との資金調達
借入申請の準備に悪戦苦闘
Q.開業までに一番苦労されたことは?
A.やはりお金が必要だったので、その借入の申請ですね。
- トレーニングマシンとか不動産の購入費用や運転資金も必要になり、その中で7月頃から日本政策金融公庫さんに相談に伺いました。
とにかくお金が必要だったのですが、どういう手順で進めれば良いのかを1つ1つ丁寧に教えていただきました。 - ただそこまでの道のりは長くて、借り入れの申請書類や事業計画書といったものの作成・提出しなければならないですし、毎回面談もあって自分の思いを伝わるように説明するのが難しかったです。
飾ったことを言っても意味ないですし、超えるべき壁だなと思って正直に伝えるようにしました。 - 40代後半くらいの方が担当されていたのですが、きちんきちんと仕事されているので、合間に雑談を織り込む隙間すらなかったのですし、不安もあってつらかったですよ。
だいたいこの準備に1ヶ月ほどかかりました。
並行しながらの物件調達
Q.この場所は、もともとコインランドリーだったそうですね?
A.はい。資金調達と並行して物件探しも始めていました。
ここはコインランドリーをしていた時点で、売り手募集が始まっていたのを見つけて教えていただいた場所なんです。
そこから不動産会社を調べたりして仮押さえをしてはいたのですが、資金が借りられるかはっきりしなかったので、先方の回答期限が近づくにつれ申請が下りるのかどうか不安な気持ちにもなりました。
申請が通った時の心境
Q.申請が通った時の事を覚えていますか?
A.電話がかかってきて、「書類審査完了しましたので、金額を口座に振り込みました」と言われ、急いで銀行に行き、ちゃんと口座に振り込まれているのを確認し、思わず「よっしゃぁ!」ってガッツポーズしましたね。
でも、これでやってスタートラインに立てるんだ!とすぐに気を引き締めました。
必要な機材の準備
ラッキーだったトレーニングマシン等設備の充実
Q.無事資金調達も出来たとはいえ、これだけの機器を揃えるのは大変だったのではないですか?
A.トレーニングマシンや機材はAXISから購入したものが大半です。
この中にあるものを全て新品で購入したとすれば1,000万円はかかりますが、とてもそこまでは運営していく上でもムリです。
たまたまいいタイミングで、トレーニングマシンの入れ替えがあったりして中古で出たものを大量に購入することが出来ました。
こういうことって滅多にないことらしく、運も味方してくれたのかな?と思います。
ただ安くしていただいた分、ジムからの運び出しは手伝ってもらえたのですが、こちらでの搬入は自分一人でやることになったので、友人に手伝ってもらいながら何とか搬入することが出来ました。
会員募集は順調に推移・2ヶ月半で100名超え
Q.会員数は今どれくらいですか?順調に集まりましたか?
A.折込や手渡し用のチラシの準備をして会員募集を始めたところ、オープン前にも結構な申し込みをいただきました。
その後利用者さん同士の口コミで「あそこのジムは安いし、マシンが充実しているよ」といったものが広がって、この2月時点で既に100名を超えています。
入会の時には、安価ではあるけど24時間無人であることやインストラクターは居ないという事などを説明させていただき、ご納得していただいた方にご入会いただいています。
もちろん初心者の方には、最初にジムマシンの説明などレクチャーをさせていただきますので安心ですよ。
事前見学も完全予約制で随時受付をしています。
離脱率5%以下
Q.逆に始めてからの離脱率は今のところどうでしょうか?
A.もともとが、トレーニングマシンと場所貸しのみというスタイルで行う事で料金を下げ、より手軽に使っていただくということをモットーにしています。
ですので、ある程度トレーニングのことや、ジム利用についての知識と経験のある方が会員の多くを占めておられます。
ここを改善してほしいというお客様からの声にも誠意をもって対応させていただいておりますので、入ってみたけどやっぱりやめるという方はだいたい5%以下で、ジムの運営をしていく中ではかなり良い数字だと思います。
今後の展望
普段は機器の清掃やメンテナンスとAXISのお手伝い
Q.普段は齊藤さんは何をされているんですか?
A.経営的な事はもちろんと、新規の方の事前見学対応や会員手続きをしています。
普段は浜松のAXISでスタッフとしてお手伝いをしたり、こちらに来て機器の清掃やメンテナンスといった事をしています。
利用料金については、クレジットカードもしくは銀行からの自動引き落としのみとさせていただいてますので、集金の手間がかからないのが良いところです。
年配者の健康増進のお手伝いが出来れば
Q.ジムを運用しながら、どう社会貢献できれば良いとお考えですか?
A.高齢化が進んで、定年になる年齢も先延ばしになっているので、より普段から健康に目を向けていく必要が出てきます。
ご年配の方に身体を動かす機会を提供して、より健康な身体を維持して、長く働いてもらうことが地域の活性化につながっていくのではないかと思います。
例えば、展示会やイベントにおいて1つマシンをもっていってお手軽体験といった事も出来ると思いますので、そういう機会があれば声をかけていただけるとうれしいです。
年内には会員数を200名まで増やしていきたい
Q.直近の目標について教えてください。
A.今の目標としては、年内に200名くらいにしていきたいですね。
24時間くまなくお客様が来店ご利用されていますが、まだ増えても大丈夫な状況でありますので、引き続き口コミ等で広めてもらえるとすごくうれしいです。
日本政策金融公庫様2/5のセミナー参加のきっかけ
Q.筆者が齊藤様と会ったのは、2月5日に日本政策金融公庫が浜松市で開催したセミナー&交流会に参加した時でした。参加されたきっかけは?
A.いや、たまたまタイミングが合ったんですよ。
定期的に日本政策金融公庫からお知らせが届いた中にこれがあって、近いし空いてるから行ってみるかってそんな気持ちでした。
あ、あとこの時講話をされた釣り具のイシグロ石黒社長とはトレーニングジムでの面識があったので、今回もアドバイスをいただいてきました。
でも、まさかそこからこんな感じで取材受けるとは思ってなかったですね!
そうだったんですね!
本日はどうもありがとうございました。
ちょっとだけジムの体験をしてみて
最後、余った時間を使ってトレーニングマシンの使い方を教えていただきました。
2キロのダンベルを使って肩を回したりするだけでもゴキゴキ鳴るし、太ももの前の筋肉や胸の筋肉を鍛えるマシンは、今まで使ったことない部分を鍛えている感じがあり、確かに「痩せる」のではなく「筋力をつける」という事が身をもって理解出来ました。
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