障がい者スポーツの素晴らしさを世界に広めていきたい 大阪府 山口和真さん

起業家・お店紹介

bosyuサービスのインタビュー依頼より

起業家インタビュー、今回は地域を広げて大阪府の大阪体育大学生の山口和真さんを紹介させていただきます。
ちょうど私自身がbosyuサービスで応募登録をしてから数時間の内に応募があり、初めてのメール越しの取材を行いました。

山口さんのプロフィール

まず最初に、山口さんが持つ夢を3つ挙げていただきました。

今、山口さんが持つ3つの夢

1.パラスポーツの大会を観客でパンパンにすること。
2.かっこよく生きること。
3.メディアに出演すること、執筆すること。


1.パラスポーツの大会を観客でパンパンにすること。

障がい者スポーツとの関わり

障がい者スポーツに関わるきっかけになったのは、高校3年の時に、たまたまリオデジャネイロパラリンピック大会のYoutubeでウィルチェアラグビーを見て、別名マーダーボール(MURDER BALL –殺人球技の意)とも呼ばれる凄さと強靭な肉体と精神力を持ったプレーに涙が止まらなくなるほど感動しました。

実はそれまでは全く障がいのある方々に対して何も理解していませんでしたし、パラリンピックってリハビリの延長線上ぐらいの感覚だと思っていました。
しかし、実際の競技を見て、迫力をとても感じて感動して涙が出ていました。
そこで、私が今まで培ってきたスポーツの経験を生かして、私が体感したパラスポーツの凄さを伝える側になりたい。そう思うようになったのがパラスポーツに関わるようになった きっかけです。


そんなきっかけから、2つの代表を立ち上げるという思い切ったチャレンジをはじめています。この事についての抵抗感とかはなかったのでしょうか?

団体・チームの代表として関わっていくという挑戦

ボランティア派遣団体Palva代表と大阪Phatum代表

スポーツボランティアの団体を立ち上げたのもスポーツチームを立ち上げたのも1人から始めたものです。

始めてみて、この活動に対しての賛同を得ることに関してはあまり壁を感じた事は多くなかったです。
というのも、以前起業をしたことがあって、幸いなことに周りに経営者の方がたくさんいたことと、私が10代であったこと、パラスポ ーツのコミュニティがあったことが重なり、多くのアドバイスや意見を頂けたので苦痛に感じることはありませんでした。

また、チーム立ち上げに関しても、実行する際には、SNSや友人が参加したいという希望や企業側から興味があります等の連絡がくるくらい既に手ごたえがあったので割と自分が思う筋書き通りに 上手くいきました。
でも、過去の経験から何事も自分一人ではできないことがわか っていたので、そのために以前から協会側と接点を作ったり、SNSでのフォロワーを増や す活動をしていました。そこが上手くいった要因だと感じます。


とはいえ、チームを運営していく中での苦労は多々あるかと思います。
障がい者スポーツということで、健常者の立場から得た気づきというものはどんな事があったのでしょうか?

運営していく中で大変なこと

代表をしていて大変なことは、場所と用具の準備です。パラスポーツは一見、健常スポ ーツと同じものを用いてるように見えますが、実は障がいがあっても出来るような工夫がされているスポーツなので、普通の体育館を借りるとか用具を借りるといった際に多くの確認をする必要があります。
 例)エレベーターの有無、スロープの有無、福祉トイレの有無等
この点が大変といいますか、一番ネックなところかなと思います。


今年はオリンピックイヤー、そして昨年はラグビーのワールドカップも日本で開催されました。その盛り上がりを受けて今年の東京パラリンピックではどんな役割を担うのでしょうか?

東京パラリンピックよりは4年後のパリを見据えて

私は、東京パラリンピックにおいては代表スタッフに選考されていないため特に代表と関わることはありません。

しかし、東京パラリンピックよりも、2024のパリパラリンピックを盛り上げたいという思いで活動をはじめました。 東京は自国開催ということ、メダル候補が多数いることもあり、十分盛り上がる前提で考えています。

ですので、4年後のパリでいかに自分の力でパラスポーツを盛り上げることできるのかということに自分を賭けています。
確かに東京は楽しみですが、パリが開催される時の山口和真を楽しみにしていてくださ
い。


パラスポーツを広げたいという事について、ひと通りの話を伺ったあと、少し内容を掘り下げてみました。

10代の時に既に起業経験があるとのこと。どんなことを行い、学んできたのでしょうか?

過去の起業経験とは

大学1年時のゴールデンウィークに取引サイトを運営していました。
きっかけは、周りに学生起業家が多くて、負けたくないと思ったことです。
成果というよりは、人を雇うことの大変さや、お金の稼ぎ方等が身につく経験ができました。

団体の立ち上げについては、どのようなツールを使い、どんなつながりをあらかじめ模索していたのでしょうか?

団体立ち上げをどのように行ったのか

団体の立ち上げに関しては、SNSのグループ で意見交換のツールとして用いてました。意見を聞いたのは全体で約300人程度だと思います。
協会理事やチーム関係者、代表に積極的にコミュニケーションをとりに行きました。
大学にもパラスポーツサークルのようなものがあるのですが、友人を使うとビジネス友達に変わってしまうような気がしたため、大学とは一線を画すようにしています。

健常者のスポーツと異なる点

健常者のスポーツと違うと感じた点は、スタッフの数です。
健常者は、柔道整復師やAT(アスレティックトレーナー)で賄えると思うんですが、障がいの種類にもよりますが、パラスポーツでは、PT(理学療法士)やOT(作業療法士)、 ST(言語聴覚士)、医療関係者、義足士、クラシファイヤ 一(障がいのクラス分けを行う人)など様々な医療関係者スタッフや介助者が必要になってきます。その点で、状況に応じ
た対応が求められる所が違いだと感じます。

確かにウィルチェアラグビーを例にしても、チーム構成においても障がいの重さに応じた点数分けを行い何点以下で構成することが決められていますね。
まさにONE TEAMとして機能することが求められると思いますが、選手やスタッフ間のコミュニケーション、あと取材対応はどうされているのでしょうか?

選手をまとめていく上での難しさ

選手は、基本的に企業様から選手雇用されている方が大半になるため、練習しなければならない意識づけが確立されています。
また、障がいの状態に応じてパフォーマンスが全く違うため、各選手のニーズに沿ったアプローチが必要になっています。
練習内容は基礎練習は選手がそれぞれで考えたメニューを取り入れていて、全体練習ではフォーメーションの確認や試合形式のゲームを行います。
そこに必要に応じてスタッフも人数合わせでゲームに参加するという形
にしています。

他チーム間、パラ競技間での交流や情報交換について

競技毎のスタッフ間は顔見知りで仲が良いです。私のように多競技を跨いでいる人は別競技のスタッフとの交流がありますので、色々な競技の情報を聞くと刺激が沢山得られます。
メディア取材に関しては、選手所属のチーム代表もしくは所属企業担当者が対応する形が基本になっているはずです。
私もこういう活動をしているので、私に声かけしていただいても取材等のメディア対応が可能な状況にしています。

今後の目標

パラスポーツに関してはオリンピックと比べて認知や関心は低めでありますが、より広めていくために自身として行いたい事は何でしょうか?

パラ競技をもっと知っていただくために

まず私の力で広めるためには、私のことを知ってもらうことから始める必要があると思っています。
例えばSNSの認知度向上や講演会等の登壇、メディアでの取り上げを積極的に行います。実際、関西において講演をさせていただいたり、Twitterやnoteでも情報発信をさせていただいてます。
そして、東京パラまでに様々なアクションを起こしたいです。 私自身では大規模なイベント主催をしたいと考えています。

あわせて、自分の持つチームの活性化も必要になりますね?

自分のチームでは、日本選手権でのベスト4入りをしたいです。
今、現在は2つのイベント主催を企画しています。また、教育委員会を通しての依頼があったりするので、その機会を生かして様々な普及活動ができたらと思っています。


2.カッコよく生きること

自分自身が描くカッコよさというのはどういうものですか?

自分に誇りを持てるようになりたい

自分が誇りに思えることです。相手にどう思われるかは気にしてなくて、今持っている最大の力を発揮することがカッコいいことと思っています。
私が思うカッコいい人はいないです。しかし、何人か憧れの人はいます。自分のゴールは誇れる自分だと思っているので、こんな人になりたかったとかの欲望は思ったことはありません。どれだけ自分を理想に近づけるかが大切だと思っています。その中でも一応ですが憧れはサッカーの本田圭佑さんです。


3.メディアに出演すること、執筆すること

メディアはどんなものに出てみたいですか?

繰り返しパラスポーツの可能性をアピールしていきたいです

メディアはこだわりは全くありません。もちろん注目度が高いものであればより嬉しいです。でも一回限りは嫌なので、何回もメディアに挑戦したいです。
出た時に一番伝えたいことは、パラスポーツの可能性です。
パラスポーツはこんなに素晴らしいものです!知らないあなたは損してます!ぐらい熱く語りたいです。その熱さの中から私の面白さも伝わるはずです。

まとめ

山口さんのSNS

Twitter https://twitter.com/guccigucci9994

筆者とパラスポーツ

私も初めてパラスポーツで「何、この激しさは!」と思ったのはウィルチェアラグビーでした。それまでは男子テニスの国枝選手の活躍ぶりとかを目にするくらいだったのですが、練習風景か何かの映像を見て凄さを感じました。
大学生活と並行しながら活躍を続けていく山口さん、SNSのやりとりを拝見していくと素直で実直なところが垣間見えますので、その行動力を引き続き活かしていただきたいですね!

ウィルチェアラグビーは、昨年JALステータス取得の際に3回ほど塗装機に乗ったりしました。また、日本代表チームの応援歌「Goal」を歌われているjilleさんとは10月6日の福井で応援している伝統工芸を応援するアイドルグループさくらいとのデビューステージで一緒に出演されて知りました。
そのさくらいとをプロデュースするBBRRの”歌う応援隊ヒトミリリィ“さんは、IPC国際クロスカントリー2015旭川大会の公式応援ソング”僕の白い世界”を歌っており、作詞された方も含め配信アプリ”17LIVE”でヒトミリリィのヒトミさんと毎夜おしゃべりを楽しんでいるという不思議なつながりがありました。
ほんのわずかな縁ではありますが、何かつながっていけば良いなとも思います。

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